転ぶ

江龍武

2009年04月15日 20:15

昨日は妻と一緒に月曜日に乳癌の手術を受けた親友HKのお母さんのお見舞いをかねて、付き添いに戻っているKを車で雨のなか京大病院へ送っていった。
出かけに「私の車で行こう」と妻が言ったが、Kは巨漢なのでそれでは窮屈だと妻が運転できない私のマニュアル車で行くことにした。
前日「病院へ2時に行かんならん」とKが言ってたので、その前に一緒に昼食をするかということで早目に実家へ迎えに行き、少し回り道になるが「そばはうす楽土」へ行った。

十割そばを食べに行ったのにミニ天麩羅丼とそばのランチセットを勧められ、せっかく勧めてもらってるしとそれを注文したら来てから気がついたが十割ではなかった。
ということで、次回に十割そばは持ち越しになった。
レトロな和洋折衷のようなしつらえの居心地良い感じのいい店だった。
もう少しゆっくりしていたかったが、京大病院に2時までに着かないといけないので食べ終わって早々に店を出た。

そこまでは順調だったのに、病院の地下駐車場でひどい目にあった。

Kを迎えに行く前に私の実家に寄ったのだがその時ぴかぴかさせてた駐車灯を切り忘れてたのを義姉に指摘され、Kの実家でもまたもや駐車灯を切り忘れてるのを指摘されてたものだから、車を出て駐車場を病室に向かって歩きかけてから二度あることは三度あるかもと不安になった。
それで、ちょっと見てくるから待っててくれるよう頼み駐車してる車の間を抜けて空いている駐車スペースに出たのだが、そこで、待たせたら悪いと私の車の方向を見ながら小走りになった矢先にあっ!と思ったら飛んでいた。
いて~!
前を通り過ぎようとするおばさんが、大丈夫ですか?と言っている。
そういう時は人間自分をつくろうのか、大丈夫ですと言ってしまうようだ。

小走りになった矢先に車止めに足が引っかかったようで、身体は車止めから一メートルほど先に落ちていた。
とっさに左手を伸ばして顔を護ろうとしたようでコンクリートに叩きつけられた時、手でコンクリートを叩いたのか、「ぺちゃ」というような音がした。
Kと妻が言うには「ぱしゃっ!」という音だったということだが、その音を聴くなり転びよったと頭が視界から消えたのかKが直ぐ言ったらしい。
後でKが言うには、私も「若く見えても転ぶほどのじじいになっとるんか~」と思ったということだ。

おばさんに大丈夫と言って直ぐに立ち上がりまた小走りで車を確認して戻ることになるのだが、左手をかなりの勢いで強打していた。
親指の付け根の膨らみの所に血管が一本太くなって浮いていた。
手首や指を動かしてみるとかなり痛い。
それでも動くのでひびが入ってるかもしれないが折れてはいないだろうということにして病室に行った。
Kがお母さんとまず話すのに病室に入ってる間に氣を入れたら顔が歪むほどの痛みが出たのでまあこれで少しは治るだろうと思った。
昨日は少し寒いとジャケットを着ていたが、そのポケットに先日ドラッグストアでもらったサロンパスがあったのでラッキーと思いながらそれも貼った。

そして無事お母さんとご対面となったのだが、どうしてしたのかしらないがお母さんの手術は内視鏡を口から入れてリンパ節を切除したということで外傷は殆どないらしい。
ご本人も元気そのものだった。
外科手術の進歩はすごい。

そうこうしてる内に予定の2時になったが、外来が昨日は忙しかったようで時間になっても先生と会えないので妻と私はそれまでほかのところで待ってることにしてその間も氣を入れ続けた。

結局6時ごろ病院から帰れることになったのだが、この帰り道のギアチェンジが辛かった。
まずサイドブレーキのボタンが押せないし引けない。
5速とバックのシフトチェンジは顔をゆがめないとできないほど。
妻が「こうなるからら私の車で行こうと朝言うたんやろか?」と話を不思議の国に持っていきそうだったが、起こってからでは後の祭りということだと思うしかなかった。
それにやはりKの身体のサイズからいっても私の車にしたのは優しい正しい選択だったと今でも思う。
まあ、1,2,3,4速は少し痛いだけでなんとかなったし5速は使わずサイドブレーキとバックは停止した時だから右手を使って、途中草津のアタカ飯店で夕食もして帰ってきた。

痛みはあっても食欲はあった。
焼肉でビールやマッカリを飲まないのはいただけないし焼き鳥屋でこれまたビールや焼酎を飲まないのもいただけない。
アルコールを飲まないでも満足できるのはなんだろうと考えて中華料理と決めた。

今日の状態。
親指の付け根はほんの少し腫れていたようだが夕方には治った。
そこが高いとお金が入ってくるとか手相ではいうからそのままでもいいのに元に戻った。
夕方までそこだけ冷たかったが今は暖かくなった。
しかし、強く打った部分が徐々に紫色になってきている。
夕方には親指にも力が入るようになってきてサイドブレーキのボタンがなんとか押せるようになった。
今日は妻の車に乗ったが、オートマのシフトのボタンを押すのもこういう時は辛いことが分かった。

ということで骨折もひびもなかったようです。
結構左手の親指にお世話になってることを実感したことでした。


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