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一年もすると、治療を受けてくれる人がまわりにいなくなってきた。治った人は来なくなるし治らない人も来なくなる。知り合いの紹介も一巡してしまったようだ。これでは練習にならないので、どうしようかと一計を案じた。まだ、治せるかどうか不安感もあり、やってはいるものの自分でも心底信じていないような感じでこんなことしていいものかと思ったが、広告をだすことにした。
バンクーバーには日本人向けのバンクーバー新報という週一回発行の新聞がある。後ろの方にクラシファイドという貸し部屋とか車売りますとかいろいろ簡単に広告できるページが設けられている。そこに 「気功します。無料。それから電話番号と名前」を入れてもらった。
広告はしたものの誰からも依頼はなかった。が、ある日、ご婦人の声で電話がかかってきた。
気功ということについて質問したいということだった。私も広告では気功と書いたものの気功ではないので、とりあえず私の思うところを伝えたら、実は・・・とはじまった。
東京にいる娘さんが慢性白血病で、気功を受けたりしてるという事を電話で訊いたものでどんなものかと思って電話したということだった。
私も白血病はしたこともないし効くとも効かないとも答えられないときだったが、丁度近々日本に行くことになってて横浜にも行くので、受けて損することはないしさせてもらいましょうかと提案した。それじゃ連絡先をお持ちしますということで、幾日も立たないうちに店の方に連絡先と地図までご丁寧に書いて持ってきてくださった。
(続く)
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