松茸

江龍武

2007年10月06日 20:31

8日は天気が崩れそうなので、朝から定植の遅れている水菜とミブナの畝作りをすることにした。まだ元気なトマトを引き唐辛子を移動して、後は兄にミニ耕運機を借りてきたらよいまでにして、免許書を取りに家に行ったら、ニューヨークのYさんからの松茸が届いていた。昨日バンクーバーのご両親が日本に戻ってこられていて電話を頂いたのだが、その時Yさんが松茸を送りましたけど届きましたかというお尋ねを頂いていたのでもうそろそろ着くかと予定はしていた。柚子はまだ青いが敷地内になってるし先日手に入れた新米もある。
実物を見て懐かしかった。カナダで採りにも行ったし、よく食べた代物だ。色は右の写真が実物に近い。マッシュルームのような白さで日本の人には松茸の感じがしないかもしれないが、香りの強さ、キメの細かさでは遥かに韓国や中国産のものより優れている。値段も手ごろだしぜひ見つけたら試して欲しい。
北米産の松茸は色の関係で加工用に多く使われるそうだ。カナダで買ったらさぞ安いと思われるだろうが、日本の相場で業者が価格を変える。日本の松茸山が盛んになってくると価格はカナダでもピークに達する。だからこの写真のような綺麗な松茸は高いと買わなかった。業者に行ってどうせ切って食べるからと傷物を買っていたのを思い出す。
松茸で思い出に残るのはなんといっても、今から25年近く前、空手の求道者Nさんと妻とで始めて松茸採りに行ったことだ。
3人とも当時カナダの松茸が白いことすら知らなかったが、Hopeという町から山に入ったところで採れるという情報を頼りにいくらでも採れると思って出発した。Hopeまで約100キロそこから目的地まで80キロほどあった。
山に分け入ってもそれらしきものはなかなか見つからない。暫くして日本の松茸よりちょっとスリムだがそれらしいものがあった。香りも松茸の香りがしてるように3人とも思えたしとりあえずそれを大事に持って帰路違う場所に分け入ってみた。
おーーっ!!と思わず声が出る光景に出くわした。白い大きな茸が重なって輪になって生えていた。走るように3人とも近づき手にとって香りをかいで見るとこれぞ松茸という香りがする。3人でここにもある、あこにもあると採ったら大きなゴミ袋がいっぱいになった。担いで出るのが重たくて、笑いが止まらない声で重いと不平を言いながら車の所まで行き、意気揚々とバンクーバーに帰った。
その前に採った松茸もどきは、正真正銘の松茸が採れたとき毒松茸の烙印を押されて捨てられた。
後で聞いた話だが、それだと思うが、偽松茸を食べてる最中にお箸をポトリと落として病院送りになった人がいるそうだ。危ないところだった。
送られてきた松茸は実家にもお裾分けし、焼き松茸と松茸ご飯で今年初めての松茸を楽しんだ。ごちそうさま。
Yさん、本当にありがとうございました。


関連記事