治療テープ作り
治療が出来るようになってから、始めて日本に帰った頃からだったと思う。前のように大勢を集めて治療することはなかったが、地元で以前治療してあげた方から、帰ってはるんやったらしてもらおうという感じで結構頼まれていた。
その中で、治療中に先生(!?)の声をテープに録音させてもらってかまいませんかと願う人がちらほら出てきた。
ESP科学研究所の石井先生のテープを買われたら済むことだと思ったが、確か一本1万5千円ほどしたかと思うのだが、誰でもが簡単に買える金額ではない。効かなかったら丸損だから余計手は出ないことだろう。こちらにすれば別に特別に何かするということでもないので断る理由がない。変な声を出してることが残るということに関しては気になったが、それで満足してもらえるならと我慢した。テープに効果があるかということにも興味をそそられた。
それがエスカレートしたのか、、母が息子にテープを作っておもらいやすと勧めたのか、次にテープを作って欲しいという人が現れた。自作のテープに対する興味は強くなっていたし、作ってあげるのはかまわないが、こちらもどうしてよいか分からない。物質に気が入ることは分かってたのでとりあえずマイクを通してテープに気を入れたらよいかと試すことにした。
普段母親が聞いてる簡単なラジカセのマイクに向かって、手から気をテープに送り込むつもりで手をかざしながら声を吹き込んだ。今思えば稚拙なものだが、それでも効果はあったようだ。腰の痛みが取れたと言う方もいたぐらいだ。
最初の頃はそんないい加減な作り方だからか、若かった(40歳)せいか、石井先生のように片面30分ほど入れていた。片面だけ作ったのもあるし、両面吹き込んだのもある。
カナダに戻ってからは、日本からカラオケマシーンを持って帰っていたので、それで録音することにした。デュエット用にマイクが二本あるので一本は声用、もう一本は気の送り込み用としてテープを作ることにした。気も波長だからそれはすばらしい考えに思えた。
作ってあげる人の写真を前に置き、その人の振動を掴んで作ったカスタムメードと自負していた。
やはりタイトルがないと貴重品のような感じがしないので、筆ペンで「宇宙の振動とそのパワー」と書いていた。
暫くはどんどん作れたのだが、だんだん作るのがしんどくなってきた。無機質に向かって気を入れても返ってくるものがないためか、理由は分からないが、消耗するように感じた。始めは普段着で作れたのだが、最後の方になると体が熱を持つので下着姿で録音していた。
それで、吹き込むテープを60分から30分にした。最後はさらに短くして20分というのを見つけたのでそれに決めた。しかしそれですら疲れるので、自分で体力、気力の両方があると思った時しか作らなくなった。
カナダから引き上げてからは作っていない。
今でも大事に当時のテープを持っていてくださる方があり、疲れた時とかに聞かせてもらってると言っていただく時がある。ありがたいことだ。
しかし、以前作った人から新しいのを欲しそうな様子が口ぶりで窺われても、しんどいのでと話をはぐらかす事にしている。申し訳ないと思うし、作ってあげないとと思うのだが何故か行動に移せない。
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