脳動脈瘤

江龍武

2007年11月17日 19:49

昨日今日とAさんの話をいっぱい聞いた。
今回Aさんは、今年5月に名古屋で受けた脳動脈瘤の検査で来日しておられるのだが、スーパードクターとして放送されたことがある、佐野公俊医師に執刀してもらったということでその話をまず聞いた。
怖いような話だが、頭蓋骨に穴をあけるところの皮膚をまず剥がし、頭蓋骨を後で蓋するとき中に落ちないよう切断面を斜めになるようにして丸く切り取り、そこから動脈瘤の場所までなにか知らないが入れて、佐野先生開発の佐野クリップというのを取り付け、穴の骨を戻し、皮膚をホッチキスのようなもので留めて終了となるらしい。
痛くないのか尋ねたら、皮膚のところはともかく頭蓋骨には神経がないとかで痛くないということだった。
佐野先生は、脳動脈瘤で3000例近い手術をされていて、一人も手術で死んでいないというギネスブックに載っている先生ということだった。
このAさんの脳動脈瘤は、どちらかというと偶然発見された。
ある朝、足で立てなくなってカナダの病院でああでもないこうでもないと調べてもらってるうちに見つかったということだ。
足が立たなくなったのとの因果関係とその後の処置をどうするかで、3人の医師がそれぞれの意見を述べたらしい。
一人は、この脳動脈瘤のせいだろうという意見で、手術をしたほうが良いという案。
もう一人は、立てないのは脳動脈瘤とは関係ないので、手術しなくて良いという意見。
残りの一人は、現実的な意見で、もう71歳だからカナダ人の平均寿命は77歳ほどなのでそんな危険な手術はしないほうが良いという意見。
とりあえずその道の権威に診てもらう予約を取ったら、急にその日はその先生が手術の手伝いで都合が悪くなり、その後の予定日を決めようとしたら、休暇をとるので暫く診られないという返事があったということだ。
いや~!!いかにもカナダらしいと思った。
それで、日本で医者をしてる友人に相談したら、日本で手配をしてもらえ、慶応病院で診てもらったら、形や大きさもしっかり分かって取ったほうがよいということになった。慶応病院で手術を受けるのかと思っていたら、その医師の友人が手術となると偉い先生でも話が違うとまた調べて、佐野先生に連絡をしてもらったということだった。
バンクーバーは怖いところで、何人もの日本人の詐欺師がいる。
Aさんは、何回も詐欺師にやられているが、人を疑うというのが嫌いな人だ。若輩の私が疑うというより、見極めると考えたらどうですかなんて、生意気な意見をつい言ってしまうほど綺麗な心の持ち主であることが、今回いっぱい話して再確認した。そんなAさんにも人の好き嫌いはあるということでそれにも何故か驚いた。嫌いな人とは付き合わないようにしてるということだった。こんな滋賀県の田舎まで遊びに来られたのだから、我々は好まれているようだと思うことにした。
とにかく、今までの人生でしてこられた話のスケールが違う。次元が違うというしかない。これは、この後、来られるKHさんにも言える。
自分にそんな経験はとてもじゃないができないが、実際そんなことをしてきた人の経験談を聞くのは楽しい。本でも書いたらどうですかと、よく言っている。
Aさんはまだ暫く東京に滞在されるので、そんじょそこらの野菜ではないと自慢して、大根、蕪、レタス、ミブナを箱詰めにしてお土産に差し上げた。セレブの接待は、こうでなくっちゃ。
それを宅急便で出された後、電車の時間まで寺巡りをするつもりだったが、まず蕎麦屋で昼をと空いてる所を探していたら、結局できなかった。三井寺の近くの開運そば、坂本の鶴喜そばは人が待っていたので諦めて、仕方なく鶴喜の横の日吉そばで食べることになった。ニシンそばを過去に食べたことがないととりあえずそれで喜んでもらった。
また、懲りずにおいで下さい。


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