ICUまでの経過

江龍武

2008年06月09日 17:59

朝8時過ぎに投網の師匠MKさんの奥さんから電話を受けた。
昨晩ICUにMKさんが入ったということだった。
5日に医療介護病棟に容態が安定してるし特に医療行為もないので移ることになり皆で喜んでいたのだが、6日はそれこそ元気な感じだったのに、7日に見に行ったら息がは~は~といった感じで、奥さんも看護婦さんと深刻な顔をして話してる。
血中酸素が90ほどしかないということだった。それにしゃっくりもあった。
転院前の病院でしゃっくりが出てたときはかなり悪い時だったので、これはと思ったが、看護婦さんはそういう状態に慣れているのか主治医も医療病棟に戻す指示を出してないのでのんびりしたものだった。
奥さんが話していた看護婦さんがいなくなった後、しゃっくりを止めるため氣を送ってみたらお腹も変だし左ふくらはぎにも痛みがある。胸にも熱を感じるし、呼吸も荒い。
妻もいたので、血中酸素をはかる器具を借りてくるよう頼んだら、少し年取った看護婦さんがそれを持ってのんびり来てのろのろとした動作なので、つい語気荒く「はよっ!」と言ってしまった。
やっぱり90しかない。痰を吸引したら88とかになる。
「酸素与えてもらいたいけど」と言っても「貴方の指示は聞けません」と当たり前だけどそう言われ、「それなら先生に訊いてくれ」と言ったら「この方の酸素は今までもこれぐらいですけど」とか言いながら出て行った。
ちょっとけんか腰で反省したものの、人間って簡単に悪くなる時はなることを伯母のとき経験してるから、その慣れてるといっても緩慢な動作には頭にくるし、看護婦が判断することではないといつも思う。
とはいえ主治医はこんな場合、どこの病院でも飛んでこない。
今回は、婦長さんが来た。
奥さんの娘さんがよく知ってる方で我々も父が以前入院した時お世話になった方だから、詳しく医療介護病棟の医療行為や今の状態などを説明され、抗生物質も投与されてるので一晩様子を見ましょうと言われるとそれ以上のことは言えない。
しゃっくりを止める方法もないということだった。
昨日8日も見に行った。
7日より落ち着いてはいたが、私が赤血球が腐ってる時の匂いと思ってる死臭といってもよい匂いがかすかに感じられた。
やばいな~と思っても、病院が様子を見てる段階だしなすすべはない。
とにかく私にできることはして、父の病室で待っていた妻には病院で、母には帰宅してその旨伝えておいた。
そしてその晩ICUに入るということになった。

ICUへの入室は限られた時間しか入れない。
父の入院している同じ階にあるので、仲良くしてるその階の婦長さんにICUのどの辺りにMKさんがいるのか尋ねてから、父の部屋から氣を送った。
婦長さんから肺炎と聞いてたので、胸から感じる熱を取り去ることからはじめ、次に死臭を取り除くように努め、さらに時間を置いてからもう一度同じことをしたら、胸の熱はなかったのでこれなら今日は安心してられると病院から戻ってきた。
ICUでは酸素マスクらしい。
7日にそれをしてたら、ここまでならなかっただろうにと歯がゆい。
データーに頼る今の医療は、もろい。
もっと触診を若いお医者さんは取り入れ、自分の目で見て肌で感じて判断し、CTなどの画像やデーターはそれを補完するだけのものと思って欲しい。
お医者さんになる人は勉強だけでなく動物を飼い植物を育てて欲しい。
それができないようで人間が治せるはずがない。


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