2007年09月27日

謝礼

電話でできるということが分かってから、それまで店か当時持っていた事務所に来てもらっていたのを、こちらからまず電話でしてみましょうと提案するようにした。何事も練習しないと上手にならない。だから、その機会を持つようにしただけのことだ。
当時謝礼を要らないと言っても下さるのでどうしようかと思っていたこともある。
自分が授業料を払って手にしたものだったら、納得が行ったのだろうが、テープを聴いてできるようになったという後ろめたさのようなものとまだまだ練習中ということで謝礼には心が落ち着かなくって困った。正直言って贅沢のできるような収入はなかったので、ありがたいことは事実だが、これで食べていってはいけないような気がした。
カナダは星の数ほどボランティアの団体があり、多分キリスト教の博愛精神で寄付の行為が定着している。団体間には情報を交換するシステムがあるようで一つの団体に寄付すると次々と違う団体から寄付のお願いが来る。中には怪しげな金儲けの為に作った団体もあるようだった。
自分の稼いだのを寄付するのは贅沢してるわけでもないので、しぶしぶという感じでたまにしていたが、謝礼はその取扱に思案していたものだから自分の治療した病気関係の団体や親類縁者が抱えてる障害関係の団体を主体に寄付することにした。訪問治療の必要経費は申し訳ないが、謝礼から使わせてもらうことにした。甘いものを頂いたときは私は殆ど食べないので妻がいるときは妻のお腹に、居ないときは一つ味見だけして友達にお裾分けしてなくすようにしていた。
電話で治療した人には一回も出合ったことの無い人が沢山いる。紹介した人からその後の経過を知ることはできたのでそれで充分だった。
そんなことだから、電話治療が増えてから、謝礼を受ける機会が減ったので心の負担という意味では楽になった。ただ、問題は、寄付のお願いの郵便物の出し手にはそんなことは分からないので、カナダから引き上げる寸前までこれでもかとばかりにどんどん届けられた。別の意味でまた悩むことになった。とりあえず、貧者の一灯をともしたらよいとできる範囲で寄付を続けた。


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